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紅葉が美しい季節になりました。
連日、平泉にはお客様が押し寄せています。
夕日がもう少しで西の木立に隠れようという午後4時過ぎ、毛越寺に行きました。
昼間の賑わいはありませんが、そこここに、秋を楽しむ人たちが。
高齢の小ぢんまりとした団体さんは歩みもゆっくり、鮮やかな景色を堪能されていました。
写真は毛越寺常行堂前です。
仲睦まじいご夫婦が添乗員さんに写真を撮ってもらっていますね。
左から二人目(白ジャンパー)は平泉のガイドさんです。
ガイドさん曰く「今日の紅葉が一番です。皆さん幸運でしたねえ」
きっと昨日のお客さんにも明日のお客さんにも同じリップサービスをするんでしょうけど(笑)
春は中学や高校の生徒さん方、
夏は若者たち、家族連れ、
そして秋は中高年と社員旅行。
平泉にはそれぞれの季節に合ったお客様たちが訪れてくれるような気がします。
冬、ですか?
ん~、寒いけれど墨絵の世界を、みなさんに見ていただきたい!
~浄土の風 薫る町に~ こがさか楓林堂
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「これからはじまるあなたの物語…」で始まるNHK朝の連ドラ。
あまちゃんロスト症候群がうそのように吹っ切れて毎朝観ています。
「花子とアン」も今月いっぱいで終わりますが、
ここにきて地元では花子の腹心の友、白蓮さんが注目されています。
なぜって、主人公の村岡花子さんは平泉に縁がなかったようですが、
白蓮さんは中尊寺を訪れているからでした。
今日の岩手日日新聞では平泉小学校、中学校にそれぞれ額装が保管されていることが写真付きで報道されています。さらに中尊寺積善院に書が2点伝わっていることも。
実は、私も19年前、町内の由緒あるお宅から「白蓮」と揮毫者名のある半切書を表装させていただいたことがあり、このドラマに「歌人 白蓮」が登場した時から、「もしかしたら…きっと!」と期待していたのです。
でも白蓮さんが平泉を訪れていたとは思わなかったので、お客様がどうしてこの書を手に入れたのか、わかりませんでした。今日の新聞記事で納得です。
ここで掛け軸に収まった書の写真をド~ンとお目にかけたいところですが、当時はデジカメなどなく、普通のカメラでも撮ってなかったように思います。
今にしてみれば残念至極、というところですね。内容も短歌であったことは確実なのですが、何と書いてあったかわかりません。
機会を見て、お客様にお聞きしてみたいと思います。
~浄土の風 薫るまちに~ 表具工房 こがさか楓林堂
今月1日から2か月間、平泉世界遺産センターでパネル展が開催されています。
去年、仲間たちと主催した「平泉エッセイ・コンテスト」ですが、ちょうど
今ごろから募集を開始して、ハラハラドキドキの毎日が始まったのでした。
あれからもう1年が経つなんて月日の経つのはほんとうに早いものです。
そんな感慨にふけっていたら、平泉町からお声がかかりました。
今回のパネル展に上位入賞作品を展示しても良いか、とのことです。
しかも、素敵なイメージ写真付きです。
「どうぞどうぞ、喜んで」ということで、話はトントンと進んで写真のような
展示になりました。
作品集『平泉を歩く』は予算の関係上、1000部しか発行しませんでしたし、
町内を中心に配布したものですから、このようなかたちで観光客の皆さんに
読んでいただけるとは思いもしませんでした。
そしてさらに8月15日~31日まで、東京都庁でも展示が予定されているとの
おまけ付きで、嬉しいかぎりです。
~浄土の風 薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
先日、新聞で和紙の講演会があると知って、さっそく出かけました。
講師の先生がおふたり。
ひとりの先生からは中国から発祥し我が国に渡ってきた技術がどのように高められていったかという歴史を、もうひとりの先生からは古代陸奥の国の文字資料から東北の紙生産、使用の歴史を聞きました。
とくにおもしろかったのは、紙の始まりです。
紀元100年ごろ、中国の蔡倫が紙を発明した、と中学生の時に習いました。
けれどもその後考古学の研究が進み、今から2200年前頃の遺跡から紙が出土して、紙の歴史認識が大きく修正されました。
現在では多くの紙研究者が、紙のもとを発見・発明したのは「漂絮(ひょうじょ)」という仕事に従事していた女たちだった、と考えているようです。
「漂絮(ひょうじょ)」とは洗濯のことで、当時はザルやカゴの中に衣類を入れ、水中に沈めて棒でかき回したり叩いて洗浄しました。使用後に乾かしたザル、カゴの底部に溜まっていたのが繊維くずのシートだったのです。
「女性の皆さん、洗濯機の糸くずフィルターにたまった繊維くずでおわかりでしょう」と言われて、思わず納得!
そのふわふわと薄く柔らかなシートを、彼女たちは大事なもの、例えば宝石などを包むために使ったのではないか。その後、植物の皮を砕いて原料にするなどして改善改良を加えて、包装材から書写材に発展していったというお話でした。
画期的な改良を行って成果を上げたのが蔡倫だったのでしょう。
中国からもたらされた紙の製法が日本で独自に発展して質が高められ、現在の「和紙」になっていきました。
表具屋は依頼された作品の本紙や裏打ち紙といった和紙を毎日手にしていますが、この始まりが洗濯女たちだったと知って、なにやら親近感が湧いてきました。
*写真は講演会の続きで、毛越寺さんにおじゃまし、お寺の古文書の紙質を調べているところです。何事も初めての経験でおもしろかったです。
~浄土の風 薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
今日は千厩のまちなか教室に参加してきました。
千厩のメインストリートに店を構える専門店が、とっておきのワザを教えてくれるミニ講座です。
講座はぜんぶで12。ハンドマッサージからジャガイモの植え付けまで、さまざまです。
私は「千印社」さんという夫婦岩近くのハンコ屋さんで印鑑を作ってきました。
先生は千印社の若旦那さん。生徒は私と同じような年のオバさんが3人です。
初対面ながら和気藹々な雰囲気の中、書体の話、彫刻の仕方など詳しく丁寧な説明を受けました。
印刀を握って、さあ実践です。
固いと思っていた石は意外に軟らかく、子どものころの遊び道具「ロウセキ」みたいです。ほかの二人は自分の名前の一字を彫りましたが、私は楓林堂の「楓」にしました。
直線はいいのですが、カーブがシャープに彫れなくて、ちょっと難しいです。最後は先生が仕上げをしてくださって、予定の1時間半で出来上がりました。初めてにしてはなかなかいい出来です。
これは白文(文字が白く出る)ですが、次は朱文(文字が朱く出る)に挑戦してみたいですね。
~浄土の風 薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
文士劇づいています。
年末の盛岡文士劇に引き続き、今日は奥州市江刺区で「奥州市民☆文士劇」を観てきました。
出し物は「忠臣蔵 ー大石内蔵助は男でござるー」
休憩をはさんだとはいえ2幕12場、約3時間の超大作でした。
盛岡文士劇でもおなじみの作家高橋克彦さんや北上秋彦さんをはじめマスメディア関係者のほかに、子どもたちから年配の方まで市民の皆さんがたくさん出演していました。
衣装はすべてNHKから貸し出された本格派だとういことですが、演技だって衣装に全然負けていません。本格的、まるでプロフェッショナルの舞台です。すごいなあ。
特に主役の大石内蔵助に扮した渡辺さんは県会議員とか。今日の内蔵助だけで1票入れてあげたい気分です。(選挙区が違うのが残念ですが) 同世代としては、よくもあんな膨大なセリフを覚えられるものだと、びっくりです。
最後はスッタフの皆さんも舞台に上がって、出演者たちと一緒に観客にご挨拶。みんなで作り上げているという感じが伝わってきました。
それにしても、平泉の北隣の胆江地域は住民劇場が盛んです。
奥州市前沢区にも胆沢区にも、そして金ヶ崎町にも。
それが衣川を越えた磐井地域にはまったくありません。
これが地域性?
~浄土の風 薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
例年どおり、新年の感慨も薄れたころの初ブログです。
中尊寺の金杯披きはとっくの昔に終わり、
(去年はベロベロのツレでしたが、今年は孫たちのお風呂係りだったので
控えめにいただいてきたもよう)
控えめにいただいてきたもよう)
明日は毛越寺の二十日夜祭です。
ブログ更新はグズグズしていますが、工房の仕事はちゃんとやっておりますよ。
写真は出産祝いに差し上げるために依頼された表装です。
「幼子の如くに童心に還らざれば昇天する……ず」って書いてありますね。
残念ながら2字読めません。でも意味はわかります。
仕様はすべておまかせなので、思い切りかわいらしくしてみました。
淡い紫系の藤袴色の地に七宝柄の裂、一文字と筋は段梨地というピンクやブルーの細かい縞模様の裂を使いました。
「丸表装の細一文字廻し」という形式です。
これはまだ製作途中。
総裏打ちをして、上に八双木と紐、下に軸木を取り付けると出来上がりです。
これを持って早く赤ちゃんのお祝いに行きたいお客様の顔が浮かびます。
早く完成させなくっちゃ。
~浄土の風薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
~浄土の風薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
「平泉エッセイ・コンテスト」上位入賞者に贈呈する巻物賞状が出来上がりました。
以前、新一筆啓上賞で織物の賞状をもらって感激したことがありました。
これは主催する福井県丸岡町(現坂井市)は繊維産業が盛んなことから、それにちなんだ賞状なのでした。
では、「平泉エッセイ・コンテスト」にふさわしい賞状は何か?
平泉と言えば紺紙金銀字交書一切経が有名です。
これだ!と思いました。
実行委員会に提案すると、好きなように作ってよいと、許可がおりました。
尊いお経と同じ作りにするのは畏れ多いことですから、ちょちょっと真似ました。
書いてくれたのは竹馬の友。
しかしながら紺紙に金泥というのは、私が思っていたよりはるかに書きにくいようです。
金泥の種類も値段もピンキリで、溶く水の分量も微妙。
紺紙との相性もあったようで、何回も書かせて苦労をかけてしまいました。
そして製作担当のツレアイにも「ここをこうせい、ああせい」と注文をつけ、
途中でデザインの変更をしたりしながらようやく完成したのでした。
途中でキレそうになったツレに「そこ自分で気に入るようにやったら」と言われ、
私も久しぶりに巻物作りに参加しました。
今週中には発送して受賞者のみなさんの手に届くことになります。
巻物は額や掛軸のように壁にかけておくことができないのでちょっと残念ですが、
時どき広げて話のタネにしてもらえればいいなあ、と思うのです。
~浄土の風 薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
11月30日、12月1日は盛岡劇場で恒例の「盛岡文士劇」でした。
いまや日本で唯一の文士劇だそうで、座長の高橋克彦さんはじめ作家さん、盛岡市長さん、テレビでおなじみの地元アナウンサーの方々など、多彩な顔ぶれの年1回興行は人気があります。
チケットがなかなか手に入らないことでも有名です。
そのチケットを今年は友人のおかげで手に入れることができて、幸運でした。
ナマで見るのは4年ぶり2回目です。
演目は現代劇と時代劇のふたつ。
その間に「隅から隅まで、ずず、ずぃ~~~~~っと・・・」という口上もあって芝居見物の気分が盛り上がります。
個人的な楽しみは時代劇「赤ひげ」に出演する絵本作家の澤口たまみさん。
過去何回かおしゃべりさせていただく機会があって、ブログも時どきチェック。
そのブログに練習のこととか心境とかが載っているので、どんどん期待感が高まります。
そして待ちに待った昨日、堪能してまいりました。
澤口さんは娼家の女将おぎん役で、赤ひげに啖呵を切る場面が見どころ。
す、すごい! みごとな啖呵でした。 そしてカツラが似合ってとってもきれい!
IBC岩手放送の電波の届くところなら、お正月に見ることが出来ます。ぜひ!
そうそう、作家の斉藤純さんの気持ちの悪い遊女姿も必見です (笑)
~浄土の風 薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂