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表具屋の仕事は、ほとんどが紙、裂と糊とのお付き合いです。
掛軸の上下の両端に八双と軸木を取り付けるときや、額や屏風の木縁を取り付けるときに、ほんのちょっと木工作業が入ります。
私も表具師の端くれですから、一般の女性に比べれば金づち、ノコギリの使い方はうまいほうです。でもイマイチ、得意というほどではありません。
けれどもツレアイはちがいます。やっぱりオトコなんですねえ。
クギはあくまでもまっすぐに入っていくし、ノコギリでスパンと切り、カンナでスベスベの木肌を出していく。
「まるで木工職人みたい。さすがだねー」と私は褒め上手に徹しています。
おだてに乗るツレアイは、裏打ち作業の合間に、額の土台作り。
細い角材にホゾを切って、はめ込んでいきます。そう、障子の骨子みたいでしょう。
額も屏風もフスマも外側からは見えませんが、中身はみんなこうなっているんですよ。
端っこがちょっと出っ張っているのは、直角になるように土台作りの最後に切り落とす部分です。
しっかり矩形になったものに何枚も紙を張り重ねて、最後に表に出るきれいな紙や裂を張って、その上に書画をのせてやります。そうそう、木縁もつけなくっちゃね。
こんど額や屏風をご覧になったときは中身を想像してみてくださいね。
~浄土の風 薫る町に~ 表具工房 こがさか楓林堂
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