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今年初めてのブログ、1日延ばしにしているうちになんと3月です。

具合が悪くて書かなかったの? というご心配にはおよびません。

たださぼっていただけです。


今日はものすごい風雪の中、お葬式に行ってきました。 

どなたの? 一関在住の作家及川和男先生です。


及川先生とお付き合いするようになったのは2005年のことです。

日本一小さな文学館「文学の蔵」に展示する俳人加藤楸邨直筆の額を

製作する依頼を受けたのが始まりでした。

工房へお出でになったり、お宅へ伺ったりしながらの約半年。

仕上った数枚の額は文学の蔵のパンフレットにも載って、

嬉しい限りでした。


単なるお客様のはずが、その後、駄文を書く趣味の私には

いろいろな場面でお会いすることが多くなりました。

最後にメールをいただいたのは1か月前、2月10日のことでした。

来年度の計画に意欲満々なのが見て取れて、突然の訃報には驚きました。


生涯現役のまま、一生を終えられて幸せなのかも、と思いながら

帰ってきました。ご冥福を祈ります。

「村長ありきー沢内村深沢晟雄の生涯」一読、おススメします。







~浄土の風 薫る町に~  平泉     表具工房 こがさか楓林堂


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久しぶりに大雪の年末です。

明日は大晦日、そして明後日は元日…まっ、当たり前ですが。

この数年、年末の「骨寺荘園米納め」と元朝の「磐井清水若水送り」

両方の行列を出迎えています(一般見物人ですが)

骨寺は暖かな日でしたが、明後日の磐井清水はキビシそう。

 
年の瀬に当たり、わが工房のこの一年を顧みると、

新しいものの表具よりも古い書画の修復・仕立て直しという仕事の方が

多かったように思います。

同業の先輩から紹介されたあちこちのお寺さんの古い仏画掛軸だったり、

古物愛好家の方の、泥海水をかぶってそのままになっていた軸もの、

武家屋敷の襖絵などなど。


お寺さんのは宗派が違っていると使う裂の文様にも気を配らなければならないので、

いろいろ調べます。少し賢くなった気がします。(あくまで気だけ)

私たちでは手の付けられないほど傷んだ本紙(中身の絵)は

それを専門に修復する仲間に頼んで、それから表具し直します。

仲間のネットワークに助けられた一年でもありました。感謝です。


来年はどんな仕事と巡り合えるのでしょうか。

ちょっとドキドキ・ハラハラしながら未来に遺せる仕事に出合えることを

期待しながら、今年の仕事じまいをしました。

来年もよろしくお願いいたします。

ブログを覗きに来てくださる皆さまにも、来年がますます佳い一年となりますように。





~浄土の風 薫る町に~            平泉 表具工房 こがさか楓林堂





巻物が完成しました。

これを納めると、お寺さんが表紙に中身の題目(外題)を書き、

その紙を張って完全完成です。

巻物の下にヒラヒラした付箋がついているのはそのための番号です。

法華経の「開」から1、2,3……8、「結」で10巻です。


毎年、私がするのは表紙に使う裂を決めること。

いつも青系の裂を選んでいますが、今年も気に入っていただけるでしょうか。


とはいえ、奉納式の前に巻物は経箱に入れられ、その後はたぶん、

ほとんど目にふれることはないでしょう。ちょっと残念。

 
でも、とりあえず、月末納入に間に合い、ホッとしています。

奉納式は毎年11月10日です。(たぶん)

一見の価値あり! ですよ。






~浄土の風 薫る町に~        平泉 表具工房 こがさか楓林堂





暑い、暑いと言っていた夏が過ぎ、9月も通り越してすでに秋真っただ中。
 
ブログの更新も2か月なし…ま、ワタシにはよくあることですが。


工房では例年通り、法華経10巻の製作中です。

たくさんの人たちの思いがこもった写経紙をつなげて巻物の形にする作業。

来月初旬の奉納式に間に合うようにこちらも(ツレアイが)

気合いを入れて連日、励んでおります。

はたでカメラを向ける私は単なる見物人、いいえ、監督者です(笑)


これが始まると、「あ~、秋も深まっていく」

すっかりわが工房の風物詩となりました。


これから中尊寺、毛越寺の紅葉も本格的になって楽しみです。

遠くの方、ぜひ、平泉にお出かけください。

近くの方はぜひぜひ、何度もお出かけください。








~浄土の風 薫る町に~      平泉 表具工房こがさか楓林堂



 猛暑と台風とお盆の行事がごちゃ混ぜになった日々を乗り越えました。

今日は涼しく、孫たちも帰って静かな日常です。


関東から帰省した子や孫たちには

「岩手は涼しいね!」と言ってほしかったのですが、

涼しさのもてなしは出来ませんでしたね。

でも「田舎は暗いから花火があざやかだ!」と感想をもらってフクザツ。


食品サンプル好きな私と娘。毎年、なにかしら買ってきてくれます。

これは数年前のです。 


そして今年はなんと、娘と孫の自作品でした!

なんでも、粉寒天を固く溶いた中にトウモロコシを入れて、

鋳型を作り、取り出した空洞にクレヨンで色づけしたロウを流し込み、

固めたとか。素晴らしいわ! 粒々がとってもリアル!

私も挑戦してみたくなりました。

そんなことしなくていいから、仕事せい、とツレに言われそうですが。


暑さももう少し、皆さまのご健康をお祈りいたします。






~浄土の風 薫る町に~     平泉  表具工房  こがさか楓林堂





なが~い額です。

なにやらどなたかの喜寿のお祝いに俳句の社中の方々が

一句づつ詠んだらしい…ですが、

俳句も漢字も苦手な私にはさっぱりわかりません。

最後のところに明治35年と書いてあるので、それだけは。

ま、表具屋ですから内容はわからずとも修理をすればいいわけで、

破れ目が目立たないように、裏打ちするだけです。

こんな感じに。


あとは色のはげた額縁の黒色を刷毛で塗るか、スプレーで

補修するか、ペンキ屋にもなります。





~浄土の風 薫る町に~  平泉   表具工房 こがさか楓林堂




昨日(5月20日)は「なんでも鑑定団」の地方ロケが一関でありました。

昔からのファンでしたので、抽選とは言うものの、

早めに往復はがきで応募しました。

そうしたら見事当選、あんまり応募者いなかったのかな、

と1枚で2名まで入場可となっていたのでツレちゃんを誘いました。

開場30分前に行ったら、すでに長蛇の列、大蛇がとぐろを巻く、

というか、きれいに言えばつづら折りになって、

これは昔子どもたちと行ったディズニーランドの

超人気アトラクションに並ぶみたいでした。


でも一関市長さんのご挨拶の中で「3600枚の応募がありました」

というお言葉に、単純計算。

1300席(定かではない)、1枚で2名まで、となると当選は700人

くらいかしら? すごい確率です。ラッキー!!


収録内容は鑑定依頼6人中、5人までが「本物です!」と

お墨付きをもらって、なかには平山郁夫画伯の水彩画に

高額の鑑定結果が出てびっくりです。

MCはパックンマックンで、お笑いもあって(放送ではカット

されると思う)それだけでも楽しい2時間ちょっとでした。

放映は東京は7月下旬、岩手では少し遅れるようです。







~浄土の風 薫る町に~    平泉 表具工房 こがさか楓林堂





冬と春の気配を交互に繰り返しながら

ようやく春一色となりました。

今年の雪はガンコに根強かったですね。

四寒三温でしたからね。

はる~、熱烈大歓迎! と行きたいところですが、

夫婦ともどもヘックション! 目にも来ていますよ、恒例のヤツが。


それでも平泉は観光シーズン到来で、シンとしていた町なかも

少々活気づいてきま…きたかな? きてほしいです。

工房の前の道を赤や黄、緑、さまざまな色の観光バスがひんぱんに

走るようになりましたから、やっぱり来ているのでしょう。


工房では前回アップした写真の屏風が完成しました。

今は額と掛け軸に作業が移っています。それからフスマの張り替え。

フスマは来月の家庭訪問に備えて、だそうで、

ああ、我が家にも先生の目を気にするそんな時代もあったなあ、と

しばし、来し方を振り返っております。そして娘宅に思いもはせて。

年度末と年度初めはPTA役員回避に躍起になっていたっけなあ。

それも今は昔のことです。


桜の便りが南から聞こえてきます。

桜が咲いたら会おうね、と北の友だちとランチの約束をしました。

夫は仕事、私は遊び、と分業制でやっています(笑)

開花が待ち遠しい今日この頃です。






~浄土の風 薫る町に~      平泉 表具工房 こがさか楓林堂




昨日の工房の様子です。

雑然としてますねえ。段ボール箱のゴミ箱もほぼ一杯です。

ゴミの大半は切り捨てて不要になった裏打ち紙とか裂地です。

年末に注文した六曲屏風の骨(障子の桟のようなもの)が

ようやく届いて、蝶番をつけ、下張りが終わったところです。

この上に鳥の子紙を貼り、手前の仮張り板に張り付けてある

水墨画を、以前に配置されていた通りに張り付けていきます。


ツレアイは屏風の後ろで何をしているかと言えば、

作業台の上で額縁を作っています。

そして私はその辺を掃除してやるでもなく、

ただツレの仕事の進捗状況を見ながら、窓の外の雪と、

雪の中にひょろひょろと立っているタラの木の先端を眺めながら、

今年もたくさんタラの芽のてんぷらが食べたいなぁ、と

思っているのです。







~浄土の風 薫る町に~     平泉 表具工房 こがさか楓林堂



遅ればせながら…新年最初のブログです。

今年もよろしくお願いいたします。


さて、このところ、お札(ふだ)づいております。

まさに元旦、日が昇るかという時間に、「磐井清水若水送り」を

平泉道の駅で出迎えたところ、このようなお札をいただきました。
 
 
そして次は8日、いつものようにツレが出かけて行った

「中尊寺金杯披き」でいただいてきたお札と破魔矢、升。
  

今年は達谷窟西光寺さんからもいただきました。

早く、世界遺産に登録されるといいですね。


いろいろなお札から気をいただき、健康で穏やかな暮らし、

仕事にも精進したいと思います。

今年もよろしくお願いいたします。

  







~浄土の風 薫る町に~      平泉 表具工房 こがさか楓林堂






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