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新年おめでとうございます。


新年は朝5時起きして一関市東山町よりの「磐井清水若水送り」行事の

追っかけから始まりました。

この行事は磐井清水と呼ばれる湧き水を年始に汲み取り、

桶に詰めて中尊寺に奉献したという故事を再現した行事です。


20キロの道のりを暗闇の中を徒歩行列でやってきますが、

平泉との間に大きな束稲山が立ちはだかっていて、

峠越えがふたつもあるのです。


大したものだなあ、とただただ感心してついて歩きました。

と、言っても私はゴール前の2キロくらいのものでしたが。


今年も表具のこと、平泉のことなどをぽつぽつと書いていきたいと思います。

なるべく、コンスタントに。

本年もよろしくお願いいたします。

表具のご相談もよろしくお願いいたします。







~浄土の風 薫る町に~       平泉 表具工房こがさか楓林堂




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13日の日曜日は「骨寺荘園 中尊寺米納め」でした。
一関市厳美町から中尊寺大長寿院まで米や薪、産物を献上する行列です。

昨年は一部しか見なかったので、今年は役場前から追っかけをしました。
雪のあった昨年に比べ、天候に恵まれて
月見坂を上っていくと汗ばむくらいです。
少々厚着をしていったせいもありますが・・・

写真のように行列に参加した人たちの名前を全員読み上げる場面は
昨年も今年も感動しました。
藤原氏時代は当然の年貢納めだったのでしょうけど、
平成の現在、機械を入れない昔ながらの米作りと貢納儀式の再現には
感じ入るものがあります。

来年はもっとたくさんの人たちで出迎えられたらいいな、と思います。







~浄土の風 薫る町に~     平泉 表具工房 こがさか楓林堂



バタバタしているうちに今年もあと1ヶ月。

月日の経つのは早いものですが、とても悠長なお仕事をさせていただきました。

お盆明けにご注文いただいたフスマの張り替えがようやく終わりまして、

先日やっと納品してきたところです。

フスマの張り替えといえば掛け軸や額と違って、生活建具なので

1日2日での完成が要求される仕事です。

それが、幸運なことに施主様ご一家は同じ敷地のモダンなお住まい。

フスマは今は空き家になっている古い大きな日本家屋のもので19面です。

じっくりと時間をかけてよい、というありがたいお言葉に甘えて

3ヶ月もかけてしまいました。

もちろん、既成のフスマ紙を張り替えるだけの作業ではありませんでした。

金振りと銀振りの鳥の子紙をベースに、青の市松模様を広幅サイズには縦に、

普通サイズは横に重ね足して写真のようになりました。

実際に立てつけてみたら、とってもすてきな新和風な装いになりました。

ガラス窓付き以外のフスマには既存の書画作品を洗い、修復して

張り込んでいます。(お見せできないのが残念!)

きっと、ゲストハウスになるんだろうな、と思いながら、

いい気分でシャッターを押してきました。







~浄土の風 薫る町に~        平泉 表具工房 こがさか楓林堂



額装が出来上がり、納品しました。

いつものように完成写真をお見せしたいところなのですが、

上手くアップロードできません。残念です!

 

120㎝×30㎝くらいの横長画仙紙に太筆で力強く揮毫されているのは

「 也 愛 神 」 の三文字。

 右から書かれているので「神は愛なり」と読むんですよね。

 表具屋はお寺さんがご贔屓筋なのですが、珍しくキリスト教会からの依頼です。

納品してまもなく、お手紙をいただきました。

中に牧師さんがある日曜日に礼拝で行った説教の原稿が入っていました。

「?」と思いながら読み進んでいくと、完成し、礼拝堂の壁に掛けられた額装の

ことが 取り上げられているではありませんか!

揮毫者のこと、私どもの工房で表具したことも紹介されていました。

おもしろいことにこんなくだりがありました。

「・・・先日『神は愛なり』の額が出来上がったので、支払いに伺いました。

 仙人のような風貌の方が作ってくださいました。・・・」

ぷっ。。。。。。。

た、確かにそう見えなくもない。

「仙人だってよ」と読み上げてやったら、

「だろう、この心と体の清らかさ。仙人のように見えるんだなあ」

「まさか、毎日アフター5にパチンコ屋に通う俗人が!」

まだ60半ばだというのに口の周りのひげがすっかり真っ白でインパクトあるもんね。

霞が主食なら、主婦はラクなのですが。

それにしてもそんなことが神聖な礼拝の中で語られたとはおどろきでした。

思わぬところで思わぬ人と出会い、思わぬ出来事が毎日、身の回りで起きます。

ほんの些細なことですが。
だから人生って、面白いんですよね。きっと。








~平泉 浄土の風 薫る町に~             表具工房 こがさか楓林堂




期日までに滞りなく、巻物10巻が仕上がりましたemoji

下のほうにヒラヒラしているのは一時的な付箋です。

それぞれ題箋がつくのですが、そちらはお寺さんのお仕事だそうで、

工房では金梨地の用紙だけ用意しました。
 


 一日頓写経会は先月下旬に行われました。

奉納式が近々あるので大急ぎの製作です。



通常はまず本紙の肌裏打ちから始まり総裏打ちまでするのですが、

この写経巻物は裏打ちなしでつないでいくだけなので短期間で作れます。

いわゆる、トイレットペーパー(シングル)状。



ならば手間要らずで簡単そう!  いえいえ、決してそうではありません。

巻きが長いので始めから終わりまで、天地を平行に保たなければなりません。

裁断て、結構大変なんですよ。


巻いたときの両端が、一刀両断したような景色になっていれば最良。

いわゆるタケノコみたいになっていると最悪です。


もちろん、今回もタケノコの収穫はありませんでしたよ。







~浄土の風 薫る町に~             表具工房こがさか楓林堂





巻きの外側になる表紙の裂は蜀江錦という名前の緞子です。

内側は金砂子という細かい金箔銀箔を散りばめた手すき和紙です。

巻物の表紙を作る時、いつも思うのは、どっちがメインかしら?

巻けば外側がメイン、顔のようなものだけれど、開けばたちまち裏に転落。

内側が「わたしが表紙よ!」とばかりに巻物の先頭で輝いています。

本当の主役は中身の本紙なんですけどね。






~浄土の風 薫る町に~               表具工房こがさか楓林堂




一日頓写経会の写経紙が番号順につながり、軸木に巻かれるところまできました。

法華経なので10巻になります。

それぞれ枚数が異なっているので、巻きの太さに若干の違いがあります。

これがのり巻きだったら、不ぞろいすぎてとても商品になりませんね(笑)



次はのり巻きの海苔部分にあたる「表紙」作りです。

いつもは「決めてくれ」と裂選びを振ってくる製作部長のツレアイですが、なぜか今回はすでに決めていましたね。自主的で大変よろしい。

紺系の蜀江錦です。






~浄土の風 薫る町に~             表具工房こがさか楓林堂



(撮影・菅原寿氏) 


平泉の文化遺産が世界文化遺産に登録されて4周年、

一昨日の6月29日は県条例で制定された、初めての「平泉の日」でした。



町民は「平泉の日」をどのように意識し、この日をどう過ごしたらいいのかしら?

と思っていたら、

全世界の安寧と東日本大震災からの早期復興を願って、祈りを捧げましょう。

と町は呼び掛けました。   そうか! 納得。



具体的な行事として第1回「平和の祈り」が開かれました。

町内の全寺院の僧侶が毛越寺にて連行。

大泉が池の端に設えた祭壇で法要、

龍頭鷁首(りゅうとうげきす)一対の船上からは散華が行われました。 

宗派を超えた全寺院の僧侶が一堂に会してお経を唱える、というのがいいですね。

現世浄土の象徴のように思えたのは、私だけだったでしょうか。



さて、こぼれ話です。

初めて龍頭船に乗って散華をした他寺院のお坊さん。

左手に経本を持ち、文字を目で追いながらお経を唱え、右手で散華していたら、

池を一周するうちに、すっかり船酔いしてしまったということでした。

お疲れさまでした。








~浄土の風 薫る町に~           表具工房こがさか楓林堂



ブログ更新を1日送りにさぼっていたら、なんとまあ、半年経ってしまいました。

月日の流れは早いもの…いやいや、人は易きに流れるもの、と言った方が適切でした。

この半年、ブログを覗いてくださった方々、PR広告だけの画面ですみませんでした。

さて、今日の工房風景を撮ってまいりました。

写経用紙をつないでいます。法華経を10本の巻物にしていく最初の作業です。

100人からの人がお寺に集まって、6万8千余字というお経を1日で書き上げる「一日頓写経会」

みなさんの思いがこもった1枚1枚を大切に扱いながら、仕上げてまいります。


完成したら、アップしようと思います。

「また半年後でしょ」の声が聞こえそうです。

た、たぶん…だいじょうぶ。










          ―浄土の風 薫る町にー    表具工房こがさか楓林堂














あけましておめでとうございます。
今年も 表具工房こがさか楓林堂 をよろしくお願いいたします。


新年初めての昨日の朝は、無量光院跡で「若水送り」行列を迎えました。

「若水送り」とは平泉の東、一関市東山町から湧き水を中尊寺に献上するという故事を再現したもので、23年前から行われています。

新年一番の湧き水を汲んで真夜中に20キロの行程を徒歩で運んでくるのです。途中、雪深い峠を二つも越えて町内にやってくるので5時間もかかります。


毎年見てみたいと思いながら、いつも逃していました。
行列の人たちのことを思えば、ちょっと早起きするのも寒いのもたいしたことではないのですが、つい寝坊したり、悪天候に尻込みしたりで、実現することはありませんでした。

けれども今年は気合が入っていました。
それは去年刊行したエッセイ・コンテストの作品集『平泉を歩く』に収録されている「若水をお届けする」にうながされたからです。


まだ明けやらぬうちに無量光院跡までやってくると、町内の人たちが甘酒振る舞いの準備をしていました。


行列は180人ほどで、おとなから小学校の低学年の子どもたちもいて、よくここまで歩いてきてくれた、と思わず胸が熱くなりました。

そして、今年はわが町の町長さんも柳之御所跡から装束姿で一行に加わっています。平泉府長として迎え、一緒に中尊寺に向かうのだそうです。このことにも感動してしまいました。


一年の計は元旦にあり、と言いますが、今年は「感動の1年」になってほしいな、と期待している新年です。



※若水送りの映像と動画は「古都ひらいずみガイドの会」HPのブログをご覧ください。
↓↓
http://kotoguid.blogspot.jp/2015/01/blog-post.html









~浄土の風 薫るまちに~      表具工房こがさか楓林堂








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