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9月4日に更新した法華経の巻物のその後です。

私どもは天台宗の仏教青年会の方々が震災の犠牲者の鎮魂のために写経した法華経を、巻物にして被災地のお寺さんに奉納する、ということしかうかがっておりませんでした。
表具屋はそれだけで十分なのですが。

昨日、インターネットをいじっていたら、そのことが出ていました。
天台宗の九州教区HPです。
↓↓↓
http://www.tendai924.com/topicsvol24.html

あの巻物は気仙沼の観音寺というお寺さんに奉納されたようです。
「一生大事に護持していきたい」とおっしゃるご住職の言葉に、いい仕事に携わらせていただいたと、思いがけなく感慨深い気持にさせていただきました。










~浄土の風 薫る町に~  こがさか楓林堂

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いかがでしょうか。
シックな仕上がりでしょう。

骨材になるザルに下張り・上張りの和紙を張りつけるコツと、十分乾かすこと、柿渋の特徴を説明するだけで、誰にでも簡単に出来るのがいいですね。

あとは作る人の配色とレイアウトのセンスなんでしょう。
教える私よりずっとステキな作品になって、嬉しいやらちょっぴり悔しいやら。


作業をどこでストップさせてもまたスタートさせてもOKなのも、私には都合がいいことです。

教具教室では裏打ち作業の後は乾燥するのに数日かかるので、うまく時間配分しないとムダな時間が生じてしまいます。そこで今年から教具作業の合間にこの一閑張を入れてみたのです。


来年はもっと積極的に取り入れてみたいと思います。












~浄土の風 薫る町に~   表具工房 こがさか楓林堂



昨日は一関市の「福祉まつり」でした。
私が担当している表具講座のみなさんの作品も飾られて、これが今年度の締めくくりです。
素人とは思えない、しかも今年初めてという人たちがふたりいますが、遜色のない出来映えです。講師としてはもう大満足です。


前に並んでいるのはおまけで作った「一閑張」のザルです。
大きく撮った写真もあるのですが、悲しいかな、1件のブログに複数の写真をアップする術を知らないのです。追っかけ、お見せします。


今日から10月。
衣替えの時期ですが、台風17号の影響で今日も夏日になるとか。昼は半そでシャツ、夜は肌掛け布団1枚でOKで、夏物をしまうのはまだ先のようです。
猫の額ほどのわが家の家庭菜園も、いまだ青々と葉が茂り、ナスやらオクラやら、いろんなものが採れて季節感がありません。ありがたいことではありますが・・・
どうなってるんでしょうねえ?










~浄土の風 薫る町に~     表具工房 こがさか楓林堂

















ツレアイが6月から少しづつ手をかけていた法華経の巻物10巻が先月末、ようやく仕上がりました。当初はお盆までの完成、という予定でしたが、少々遅れてしまいました。

というのも、いつもの写経巻物は20枚前後をつないでいき、頭の部分に表紙と巻き尻に奥付け、軸木を取り付けるだけの比較的簡単な作業です。


けれども今回は200枚余の写経用紙をすべて肌裏打ちすることになったので、手間と時間がかかりました。ツレアイはほかの作業の合間に裏打ちをしていくのですが、枚数が多いので遅々として進まない模様。

見かねた私は「いくらか手伝おうか」と、温かい手を差し伸べてやりましたが(?)、かたくなに拒否。連日の猛暑の中、ツレアイは汗対策にタオルで鉢巻しながら、とうとう全部ひとりでやりきりました。


この法華経。去年の東日本大震災で亡くなられた方々を慰霊するために、天台宗の若い僧侶の方々が写経されたと聞きました。なるほど、用紙の最後には全国にわたる県名、寺名、名前が記されていて、当然、1枚1枚それぞれみな違う筆遣いです。


横で作業を眺めているだけの私でしたが、仏に仕える若い和尚さん方の思いが結集したものだ、と思うと胸には熱いものが走りました。こういうだいじなものの表装をさせていただける、というのは表具屋冥利に尽きるなあ、と思った次第です。

 
「お前、ぜんぜん作ってないじゃん」と言われそうですが・・・ いえいえ、作業の進捗をしっかり監督していたから、気分は一緒に作っていたつもり、デス。















~浄土の風 薫る町に~    表具工房 こがさか楓林堂





表具屋の仕事は、ほとんどが紙、裂と糊とのお付き合いです。
掛軸の上下の両端に八双と軸木を取り付けるときや、額や屏風の木縁を取り付けるときに、ほんのちょっと木工作業が入ります。
私も表具師の端くれですから、一般の女性に比べれば金づち、ノコギリの使い方はうまいほうです。でもイマイチ、得意というほどではありません。


けれどもツレアイはちがいます。やっぱりオトコなんですねえ。
クギはあくまでもまっすぐに入っていくし、ノコギリでスパンと切り、カンナでスベスベの木肌を出していく。
「まるで木工職人みたい。さすがだねー」と私は褒め上手に徹しています。


おだてに乗るツレアイは、裏打ち作業の合間に、額の土台作り。
細い角材にホゾを切って、はめ込んでいきます。そう、障子の骨子みたいでしょう。
額も屏風もフスマも外側からは見えませんが、中身はみんなこうなっているんですよ。


端っこがちょっと出っ張っているのは、直角になるように土台作りの最後に切り落とす部分です。
しっかり矩形になったものに何枚も紙を張り重ねて、最後に表に出るきれいな紙や裂を張って、その上に書画をのせてやります。そうそう、木縁もつけなくっちゃね。


こんど額や屏風をご覧になったときは中身を想像してみてくださいね。















~浄土の風  薫る町に~       表具工房 こがさか楓林堂


たった2ヶ月前に初めてやった一閑張を、昨日は教えることになりました。
大胆でしょう。
でも、一閑張は奥は深いのですが、基本は単純です。
なにしろ、竹のザルやカゴに和紙を貼り、柿渋を塗るだけの作業ですから。


平泉の友人たちや一関の表具教室の人たち、8人が集まってくれました。
それにツレアイと私の、総勢10人です。


一閑張は表具と同じで、湿→乾→湿・・・の繰り返しです。
さいわい天気がよくてすぐに乾いてくれるので、作業は順調に進んでいきます。
予定では10~2時という日程でしたが、4時ころまで延長。
みんな2作品を仕上げることができて、終わりました。


おなじ材料を使いながら、それぞれ貼り付ける色和紙の組み合わせや形の違いで、
個性的な作品が出来上がります。おもしろいですねえ。
表具の場合は、決まった形式の掛軸を作るので表具教室で教えていても、
そんなに個性の違う作品になることはありませんから、ほほーって、感じです。


参加した人たちが今度は教える人になって、どんどん広がって行ってくれると
うれしいです。心地よい疲労感と、腰痛が残りました。


いつもとは勝手の違う講習会に、心の余裕がなかったのか、
作業風景や作品の写真を撮るのをすっかり忘れていました。
残念!!














~浄土の風 薫る町に~   こがさか楓林堂



中尊寺参道の奥の奥、鳥居をくぐって行き着くのは白山神社、能楽堂、かんざん亭。
数日前、仕事でかんざん亭に伺って、帰るときの写真です。

一山の樹木という樹木が幹から枝から葉先に至るまで、いっせいに輝き始めて
その青さが目にしみるほどの美しさでした。
ふと浮かんだのが「あらたふと青葉若葉の日の光

芭蕉翁がこの句を詠んだのが、旧暦4月1日。
太陽歴ではついこの間の5月19日に当たるとか。
日光から平泉までは北に約350キロ。

この距離と10日のズレを相殺(?)すると、芭蕉が見て感じたのと同じ「青葉、若葉、日の光」に包まれているんじゃないかしら、とひとりその気になっておりました。













浄土の風薫る町に~    こがさか楓林堂




みどりのそよかぜ いい日だな~ と鼻歌も出そうな菜の花畑です。後ろに見えるのは
JR東北線の高架橋。

我が家から300メートル先の休耕地に数年前から植えられています。
これは町民有志の方々が育て、油を採って、不滅の法灯の燃料として中尊寺に奉納する特別な菜の花です。
今ちょうど満開です。道路端の畑なので通りすがりに眺めては楽しませてもらっていますが、きっと電車からもよく見えることでしょうね。










~浄土の風  薫る町に~ こがさか楓林堂





昨日は盛岡まで一日体験講座に行ってきました。
「一閑張(いっかんばり)」の製作です。


竹製のカゴやザルに和紙を張り重ね、柿渋を塗っては乾かしを何度か繰り返して
丈夫な入れ物にしていくのが一閑張です。


「一閑張」の名の由来は、農閑期に農家の手仕事として生まれたからとか、
1貫目の重さにも耐えられる頑丈さから出た言葉だとか、いろいろです。


一般的なのは白地の和紙に柿渋を塗ったものなので、
こんなにカラフルな作品が出来るとは思いませんでした。


以前から一閑張には興味がありました。
和紙、糊、刷毛、柿渋、とどれもこれも表具屋には馴染みの深いものばかり。
百均でザルを買ってきさえすれば、即、出来そう。
でもやっぱり最初は目で実際に見て覚えたいものです。
グッド・タイミングで講習会の案内があったのです。


おかげでこげ茶色一辺倒ではない一閑張のやり方がわかりました。
ここから応用して、私の頭の中にある一閑張を実現させたいと思います。
乞う、ご期待!
 











~浄土の風  薫る町に~ こがさか楓林堂






4月も中旬に入って、ようやくポカポカしてきた昨日今日です。
数日前まで、吹雪いていたなんてウソのよう。
本当は4月なのに吹雪いていたことのほうがウソみたいですけどね。


一昨年、去年と夏になると毛虫に悩まされていたクルミの大木も、切り株を残してこの通り。まわりにはフキノトウが満開になりました。
少し前、まだつぼみの時にツレアイが採ってきて、天ぷらにせい、というのです。
なんかこのあたりは放射能の残留濃度が高いそうなので気が進まないのですが・・・


でもこの年になったら、どうでもいいか、と食べちゃいました。
ホロホロと独特の苦味と香りはいつもの年と同じでした。


去年の春は、よもやここまで気流に乗って放射能がやってくるとは思いませんでしたから、地面に生えているものは疑いもなく食べていましたが、今年からはひとつひとつに「どうなんだ?」と思いながら食すのはつらいですね。


山菜採りが趣味という人たちにはよけいにつらい春の訪れでしょう。
うちも家庭菜園に苗を植えようか、迷っています。
みなさんは、いかがでしょうか。




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