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切り継ぎが終わって、表側は一応掛け軸の体をなしたところに、
今度は裏側全体に裏打ち紙を張っていきます。(中裏打ち)
これは継ぎ接ぎ状態になっている本紙と裂を一体化するものです。

均一な厚さに調整するための増し裏打ちというのもあるんですが、それはさておき、
次は両サイドの始末をしたり、上端と下端に袋と呼ばれる紙を張って、
もう1度裏打ちを掛けます。(総裏打ち)

総裏打ちが終わると、上の袋には発装(はっそう)棒を、下の袋には軸木を取り付けます。
掛け軸には吊るすために発装棒が、巻き込むために軸木が必要です。
そして、風帯(ふうたい)や紐を取り付けて完成です。
このあと、吊ったり巻いたりしながら、しばらく「掛かり具合」を見る時間があって、
それからようやくお客様の手に渡ります。


下の写真が完成品です。
本来は総縁(金に紺の裂)の寸法を、上下とももう少し長く取りたいところですが、
掛ける床の間の高さの関係で、今回は短くしています。

風帯は中回しと同じ裂(金に赤)で作っています。(中回し風帯)
ピラピラしていて凧の足のようにも見える風帯のお話は、次回に。


目下、掛かり具合を観察中。
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